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2024/11/29

「SESは誰でも受かる」は本当か|就職難易度・ブラック回避・入社対策を解説

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Last Updated on 2025年10月10日 by idh-recruit

インターネット上では、SES業界についてポジティブな声もあれば、ネガティブな評判も散見されます。
例えば「SESは誰でも受かる」という意見もその一つです。
今回は、その情報がどの程度事実なのか、当社のエンジニアが実際のところを解説します。

【この記事を書いた人】
<KY>
経歴10年以上のエンジニア。言語・担当・業務に拘りはなくアセンブラから最新の言語まで業務経験有。

「SESは誰でも受かる」といわれる理由とは?

「SESは誰でも受かる」という話を見聞きしたことがある方が多いのではないでしょうか。実際のところ、これは一部……事実です
SES事業を運営する企業の社員としては複雑な気持ちになりますが、これにはSES業界のビジネスモデルやIT業界全体が抱える課題などを背景とした理由があります。
では、SES業界の実情を知るエンジニアの立場から、「SESは誰でも受かる」といわれる理由を解説していきましょう。

SES業界、というかIT業界が慢性的な人材不足でとにかく人が欲しい

「少しでも実務経験があればぜひ入ってほしい。若年層であれば未経験でも採用したい」というSESは少なくありません。というのも、IT業界は慢性的な人材不足に悩まされているからです
SESはエンジニアを現場に派遣して初めて収益が得られるため、人材確保が最優先とされてきました。その結果、企業によっては技術力が乏しくても経歴を2~3年と偽り、とりあえず現場に投入するようなケースがあったようです。
こうしたことから、他のIT企業に比べて採用基準が低いという認識が広がり、「誰でも入れる」というイメージが定着したのでしょう。

未経験者の受け入れ体制が確立されている=「誰でも入れる」

未経験者の受け入れ体制が整っていることも理由として挙げられます。
先ほど説明したとおり、人材不足が深刻化しているため、潜在的な人材を積極的に採用しようという動きがありますから、新人研修や教育プログラムを充実させて、未経験者でもイチからエンジニアとして育成する環境を提供しているSESは多いです。
未経験者や経験が非常に浅いエンジニアにはうれしい環境ですが、ある程度経験を積んだエンジニアからしてみれば「何もわからない未経験者を入社させているのか」という、アマチュアな印象を感じるかもしれません。

ロースキル案件も扱っている

さらに、多様な案件があることも理由の一つです。SESでは設計や開発だけでなく、サポート業務やテスト業務など、高度なスキルを求められない案件も存在します。そのため、未経験者や経験の浅い人でも入社しやすいのです。

以上が「SESは誰でも入れる」という情報が広まっている理由です。
しかし、最近では案件の減少や企業側の選考基準の見直しにより、昔と比べると未経験者や低スキルのエンジニアは採用されにくくなってきています

→あわせて読みたい:エンジニアに向いている人・向いていない人の特徴

就職難易度が高い「ホワイトSES」の特徴

 

もはや「SESは誰でも入れる」というのは過去の話と言っても良いでしょう

エンジニア派遣市場は拡大を続け、現在は1万社を超えるSES事業者が存在するといわれています(出典:type「SES企業の実態と見分け方」)。

そのなかには、就職難易度の高い企業と低い企業が混在します。
一般的に、就職難易度が高いSES企業はエンジニアの満足度・定着率ともに高い傾向があります。実務経験があるエンジニアなら、ぜひとも就職難易度が高いSESに入社したいもの。
では、就職難易度が高く、入社後の満足度・定着率も高い「ホワイトSES」にはどのような特徴があるのでしょうか。

高い技術力と専門性を求める

当然と言えば当然です。
ホワイトSESでは最新の技術トレンドに精通していることや、特定のプログラミング言語とフレームワークに深い理解があることが求められます。面接でも技術について深掘りされるので、スキル不足や知識の曖昧さはすぐにわかってしまいます。

クライアントの多くが大手企業

難関かつホワイトなSESは、大手企業や重要なプロジェクトを直接受注しているケースが多いです
綿密な計画と多額の資金がそのプロジェクトに組み込まれているのですから、エンジニアは今まで培ってきたスキルと豊富な経験を活かし、高い責任感と品質意識を持って業務に取り組む必要があります。そして、それが結果的にエンジニアの採用基準にも影響してくるわけです。

案件を選べる(案件選択制)

また、エンジニアが案件をある程度選べることもホワイトSESの特徴です
多くのSESではクライアントとの関係性や売上目標の都合上、エンジニアが案件を選べない場合が少なくありません。しかし、ホワイトSESではエンジニアのスキルや希望に合わせて案件を選択できる環境を用意しています。エンジニアが意欲とやりがいを持って働くことができれば、それが高いパフォーマンスとなって顧客満足・業績アップにつながることを、ホワイトSESは知っているのです。

給与体系が明確

もう一つ、忘れてはならないホワイトSESの特徴、それは給与を曖昧に提示しないことです。一般的なSESでは給与を「高水準」といった曖昧な表現で示すことがあります。しかし、難関かつホワイトなSESは具体的な金額や給与の仕組みを明確に提示します。
本来、SESの給与は案件によって売上が異なるため、エンジニアへの報酬も変わるのが自然です。しかし、一部の企業では給与を一律に設定し、その差額を会社の利益としているケースがあります。ホワイトなSESではこのような不透明さを排除し、公正な給与体系を築いているので、求人を見かけた際にはしっかり確認しましょう。

エンジニアの成長とキャリア構築をサポートしている

ホワイトSESは、研修制度や資格取得の支援、最新技術への挑戦の機会など、エンジニアの成長を全力でサポートする姿勢があります
また、働きやすい労働環境や福利厚生にも力を入れており、エンジニアが長く安心して働ける職場づくりを行っています。こうした点は他の業界の企業でも同じではないでしょうか。

ホワイトSESに入るためにやるべき対策は?

ホワイトSESへ入社するためのファーストステップとして、ホワイトSESの特徴を理解できたら、次は選考に向けた対策です。
新卒の就活、経験者の転職活動のどちらにおいても、次に挙げる対策を実践しましょう。

とにもかくにもスキルアップ

経験者の転職の場合、技術力がなければ始まりません。
やはり一定以上のスキルは必須ですし、フルスタックエンジニアならSES側から「ぜひウチに」とスカウトを受けることもあるでしょう
何事もワンランク、ツーランク上を目指すのであれば、それに見合った学習・スキルアップが必要なことは、皆さんがすでにご存じのはずです。

コミュニケーション能力の強化

エンジニアはチームで仕事をすることが多いので、コミュニケーション能力は皆さんが考えている以上に重要です。
自分の考えを明確に伝える力や、相手の意見を尊重して協力できる姿勢を養いましょう。
組織で働く以上、“孤高の一匹狼”は歓迎されません

自己分析とキャリアプランの明確化

自分自身のスキルや強み、そして将来のキャリアプランを明確にしておきましょう。
前述の通り、ホワイトSESはエンジニアの成長意欲や目標に応じてサポート体制を整えていることが多いからです。
自分がどのようなエンジニアになりたいのか、そのために何を学びたいのかを具体的に言語化できると良いでしょう

最新の技術情報をチェックしておく

ITは発展速度が非常に速い分野です。常に新しい技術の動向を把握しておきましょう。
早い段階から興味を持ち、習得しておけば、ホワイトSESの選考でもプラス評価につながりますし、入社後も優良案件に参画しやすくなります

会社を複数見ること

「ホワイトSESっぽい雰囲気のブラックSES」に引っかかってしまっては上記のような対策が水の泡になります。会社選びでは複数の企業を比較検討しましょう。
ホワイトSESは案件や労働条件への対応が柔軟である傾向があります。ホームページやオフィスなどの“見た目”だけではなく、人や対応にも注目し、幅広い視点で企業を検討しましょう

関連記事はこちら▼

SESと自社開発の違いとは?「やめとけ」の声の背景もふまえて徹底比較!

アイ・ディ・エイチの就職難易度は?所属エンジニアの本音

 

最近のSESは誰でも入れるわけではない。なかでもホワイトSESはそれなりに難関。
じゃあ、アイ・ディ・エイチはどうなんだ……?
ここまで読まれた方はそう思われるでしょう。

率直に言うと、アイ・ディ・エイチは「誰でも入れるSES」ではありません。それなりの競争倍率があり、難関の部類に入ると思います

当社はエンジニアが案件を選ぶ案件選択制である関係上、問題(炎上プロジェクトや各種ハラスメント、体調不良など)があるとき以外はその案件を全うしなければなりません。ですから、その分、技術的なスキルはしっかりチェックします。
さらに、今はどんな技術・分野に興味があって、今後どうなっていきたいのかなど、キャリアプランもチェックの対象になります。当社ではエンジニアの自主性を重視するため、こうした企業文化や制度に合致するかも確認しなければならないからです。

今だけではなく、今後にわたってキャリアをどのように構築していくのか、自分自身で選択するという難しさもあることを忘れてはいけません。
(※中途採用で重視する点についての詳細は「アイ・ディ・エイチの中途採用について~当社の採用要件と面接で重視する点について採用担当者が解説~」をご参照ください。)

当社に限らずですが、案件を自由に選べたり、高還元で給与水準が高かったりするのには理由があります
もし皆さんが当社から採用の通知を受け取った場合は、ご自身が実力のあるエンジニアだと考えていただいて構いません。
もちろん、私たちは自ら採用を決めた優秀なエンジニアが活躍できる環境・制度づくりに尽力します。それがホワイトSESの使命だからです。

最後に〜ブラックSESの特徴〜

せめて最後はポジティブな内容で終わらせようと思いましたが、ホワイトSESについて語るなら、その対極にあるブラックSESにも言及しておくべきでしょう。
以下のような点が見受けられるSESには注意してください。
(※以下の内容はあくまでエンジニア個人の見解です。)

条件が明確ではないのに給与が高い

ブラックSES企業は条件をはっきり示さないまま高い給与を提示していることがあります。
これは、高給与で応募者を集めつつ、実際には過酷な労働環境や不利な条件を隠す戦略の一つであり、うっかり入社してしまうと長時間労働や不当な待遇を受けることになりかねません。また、人手不足や高い離職率を補うために、業界平均より高い給与を提示していることも考えられます。

案件に具体性がない

「案件に具体性がない」とは、求人や面接時に具体的な業務内容やプロジェクト情報が提示されないことを意味します。考えられる理由は各SESの状況によってさまざまですが、ありがちなのは、

  1. 人材を先に集めてから案件を探すため(つまり仕事が少ない)
  2. 過酷な労働環境や条件の悪い、または人気がない案件であることを隠したい(前項と似ています)
  3. エンジニアの希望やスキルなど関係なく、とにかくどこでもいいからアサインしたい

といったものです。

事務所に人がいっぱいいる

SESエンジニアはクライアント企業のプロジェクト成功のために客先常駐やリモートワークで働くのが普通です。なのに、事務所に多くの人(エンジニア)がいるのはなぜなのか。
それは、案件にアサインされていないエンジニアが多いからです。(いわゆる待機です)
待機しているエンジニアが多い理由には、

  • 取引先企業が少ない(SES側の営業活動不足)
  • 案件終了後の次の案件確保までのタイムラグが発生している
  • 技術の需要と供給のミスマッチが発生している
  • 所属エンジニアのスキルレベルが低い(だから案件に参画できない)

といったものが挙げられます。
SESというビジネスモデル上、仕方がない理由もありますが、どちらにしろ、待機が解消されないSESにいるとモチベーションもスキルも落ちますし、キャリア構築を阻害する原因となります。
以上、上記のようなSESはブラックである可能性が高いので、応募・入社は慎重かつ計画的に。

SESに関するよくある質問

よくある質問FAQセクションの画像

Q1. 「SESは誰でも受かる」は本当ですか?

一部は事実ですが、現在は企業・案件により難易度の差が大きいといえます。 人材不足や未経験者の受け入れ体制が背景にありますが、選考の精緻化が進み、技術基礎・コミュニケーション・キャリアの言語化ができていない応募は落ちやすくなっています。

Q2.未経験でもSESに受かりますか?受かる人の共通点は?

次の3つを意識すると受かりやすくなるでしょう。 学習の可視化:GitHubや学習ログで継続を示す 基礎の定着:言語1つ+SQL+Linux/HTTPの理解 伝える力:やりたい領域と理由、伸ばしたいスキルを具体化

Q3.SESに学歴や資格は必須ですか?

必須ではありません。 学歴より実務に足る基礎力と再現性のある学習習慣が評価される傾向にあります。資格は基礎の可視化として有効といえます(例:基本情報、クラウド系ベンダー資格など)。

Q4.面接では何を見られますか?

基礎力や実務での再現性、コミュニケーションスキルなどでしょう。 よく聞かれるのは、要件の読み解き方、トラブル時の対応、チームでの役割、学習継続の仕組みなどです。

Q5.待機とは?どんなリスクがありますか?

アサイン先がない期間のことです。長期化すると収入・スキル・モチベ低下。会社側の案件開拓力/再アサイン速度/待機時の学習投資の方針を確認しましょう。

Q6.アイ・ディ・エイチの選考で重視する点は?

技術基礎+自走力+キャリアの言語化。当社は案件選択制のため、主体的に学び・選び・やり切る意思を重視します。入社後は案件選択の支援、評価の透明化、学習支援で成長を後押しします。

まとめ|楽観視は危険。事前にしっかり準備をしましょう

「SESは誰でも受かる」というのは一部の事実にすぎません。
実際には、企業や案件によって就職難易度に大きな差があります。
本記事を参考に、まずは情報を整理しながら、慎重にリサーチを進めていきましょう。

IDHは案件選択制と評価の透明性で、挑戦するエンジニアを後押しします。

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