Webエンジニア3年目で年収を上げるには?転職・スキル戦略を解説
2025/09/16
Webエンジニア3年目で年収を上げるには?転職・スキル戦略を解説

Last Updated on 2025年9月16日 by idh-recruit
3年目のWebエンジニアは、実務経験を積み重ねた自信と次のステップへの不安が入り混じってキャリア迷子になりやすい時期。調査によると、平均年収は約450〜500万円とされています。
(出典:平均年収ランキング(職種・職業別の年収情報)【最新版】)
ただ企業規模や勤務地によって差があり、首都圏や上場企業では500万円を超えるケースも珍しくありません。では、この水準は妥当なのか、さらに600万円以上を目指すにはどうすればよいか――。本記事では3年目エンジニアの年収相場を整理しつつ、収入を伸ばすための具体的な5つの戦略と注意点を解説します。
Contents
Webエンジニア3年目の平均年収は?相場と上がり幅をチェック
エンジニア3年目を迎える頃、多くの方が「自分の年収は業界全体で見ると高いのか?」「この先、どれくらい伸びるものなのか?」と気になるのではないでしょうか。
それではまず、Webエンジニア3年目の年収の相場感を実際のデータから確認してみましょう。
平均年収は400〜500万円台が相場
dodaの最新データでは、Webサービスエンジニアの平均年収は446万円です。20代の平均は約391万円となっており、ちょうど3年目前後のエンジニアがこの水準に近いと考えられます。つまり、「400〜500万円台」という相場感はデータ的にも裏付けられています。
(出典:平均年収ランキング(職種・職業別の年収情報)【最新版】)
厚生労働省が公表している『IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査事業』(令和6年3月)でも、スキルレベルや職種別に賃金水準が整理されています 。たとえば、
設計・構築系(レベル1〜2)の中央値は500万円 、ソフトウェア開発スペシャリスト(レベル1〜2)では510万円と報告されています 。また、経験0〜4年の若手エンジニアについては、約半数が賃金増加傾向にあるとされています 。
(出典:厚生労働省「IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査事業」調査報告書令和6年3月)
民間調査(doda)と公的データ(厚生労働省)の双方から見ても、3年目エンジニアの年収は400万円〜500万円台が妥当なレンジと言えるでしょう。
また企業規模や勤務地によっても差はあり、特に、東京圏かつ上場企業では年収が高くなる傾向があります。
年収の伸びしろはあるのか
年収の「伸び幅」はどうでしょうか?
前述のdodaが公開している職種別平均年収データによると、Webサービスエンジニアの平均年収は20代では約391万円ですが、30代で511万円、40代では639万円と、経験を積むごとにレンジが広がるのが特徴です。
(出典:平均年収ランキング(職種・職業別の年収情報)【最新版】)
経験1〜2年目の若手に比べて、3年目からはスキルや担当範囲が広がる分、昇給幅もやや大きくなる傾向があります。ただし伸び方には個人差も大きく、「何もしなくても勝手に上がる」というほど甘くはないのも事実です。
つまり自分の現在地を把握するためには、平均と比較するだけでなく、「何をしてきたか」「どんなスキルを身につけているか」も合わせて考える必要があるのです。
次のセクションでは、実際に年収を上げるためにやっておきたい具体的なアプローチを紹介していきます!
年収600万円以上を狙う!Webエンジニア3年目がとるべき5つの選択肢
年収を上げたいと思ったとき、何から手をつけるべきか悩む人は多いのではないでしょうか。特に、Webエンジニア3年目は現場経験を重ね基礎力が定着してきた一方で、次のステップに向けた「戦略」が必要になってくる時期です。ここでは年収600万円以上を目指すために、3年目のエンジニアが実際に取り得る5つの選択肢をご紹介します。ご自身の状況と照らし合わせながら、可能性を広げるヒントとして活用してみてくださいね。
1.高収入企業への転職を検討する
今の会社に何か不満があるわけじゃないんだけど、なんかうっすらと損しているような気がする……そんな風に「年収の頭打ち感」を抱えてしまうことは誰にでもあります。こういうときは、自分の市場価値を外部で確認してみることも一つの手。転職サイトのスカウト機能やカジュアル面談を通じて、自分と同程度のスキル・経験を持つ人がどれくらいの待遇で迎えられているかを知ることは、貴重な材料になりますよ。
2. 需要の高い技術スタックを習得する
最新技術を学んだ。資格も取った。でも、なぜか評価につながっていない……それはスキル習得を勉強だけで終わらせているからかもしれません。年収アップに直結しやすいのは「希少性」の高いスキルです。
たとえば以下のような分野は依然として市場ニーズが高く、年収レンジも高めといえるでしょう。
- TypeScript/Next.jsなどのモダンフロントエンド技術
- AWS/GCPなどのクラウドインフラ知識
- セキュリティやパフォーマンス最適化に関する知見
独学だけでなく、社内でのロールチェンジや副業での実践を通じて身につけていくのもおすすめですよ。
3. プロジェクトマネージャーなど上位ロールを目指す
「そろそろ上流にチャレンジしてもいいのかも……でも、自信がない」
そんな迷いを感じるのも、3年目のリアルです。コードを書くスキルに加えて、チームを動かすスキルが評価されると、年収テーブルが一気に上がることがあります。進捗管理やメンバー育成などマネジメント的な役割に少しずつ関わっていくことで、「技術だけに強い人」から「チーム全体に貢献できる人」へと評価が変わっていくでしょう。
4. 資格を活かして評価を可視化する
仕事はちゃんとやっているのに、なぜか評価がついてこない……そんなもどかしさを感じたことはありませんか?そんなとき考えたいのが資格の取得。もちろん資格がすべてではありませんが、社内評価や転職時の判断材料として有効に働くケースは多くあります。たとえば以下のような資格は、3年目以降のキャリア形成に活用しやすいと言われています。
- 応用情報技術者試験(AP)
- AWS認定ソリューションアーキテクト
- 基本情報技術者+英語系資格の掛け合わせ など
「実力はあるはずなのに評価されてない……」と感じている方には、資格取得が突破口になるかもしれません。
5. 副業で実務経験と収入をプラスする
本業に支障が出ない範囲での副業も、収入アップ+スキルアップの選択肢として注目されています。特にWebエンジニアは業務委託案件との相性が良く、開発業務、コードレビュー、技術ライティング、教材作成など多様な形での副収入が可能です。さらに副業での実績がポートフォリオになり、次の転職でもアピール材料になることがあります。
以上の5つは、決して「一発逆転」のような方法ではありませんが、自分の価値を高めていくための現実的な選択肢といえます。次のセクションでは、こうしたアクションを起こす前に気をつけておきたいポイントを整理しておきましょう。
Webエンジニアが年収を上げる前に知っておきたい落とし穴と注意点
年収を上げたいと思ったとき、すぐに「転職」や「スキルアップ」といった手段が頭に浮かぶかもしれません。でも実は、その前に立ち止まって確認しておきたい“落とし穴”がいくつかあります。一見前向きな行動が思わぬ遠回りになってしまうことも。ここでは、エンジニア3年目が陥りがちな注意点を3つご紹介します。
1. 年収だけを軸に転職先を選んでしまう
「とにかく今より高い年収の会社へ」
そう思って転職活動を始める人は少なくありません。でも、年収だけを軸に職場を選ぶと思わぬギャップに苦しむこともあります。
たとえば、開発文化が合わない、裁量が少ない、残業が多い、といったケース。
年収は確かに上がっても、「やりがいがない」「思っていた内容と違う」と感じてしまえば、本末転倒です。まずは「なぜ自分は年収を上げたいのか」「どんな働き方をしたいのか」といった自分なりの“軸”を明確にしておくことが大切です。
事例1: 30代前半のAさんは、現職の年収に不満があり、大幅な年収アップを提示されたB社に転職。しかし、入社後に判明したことはB社の開発体制は旧態依然としていること。新しい技術に触れる機会がほとんどなく、自身のスキルアップが停滞していると感じ始めた。結局、1年後には再び転職活動を始める羽目になった。
2. スキルを“学んだだけ”で満足してしまう
「技術書を読んだ」「資格を取った」──それ自体は素晴らしい努力です。
でも実は、勉強だけで終わってしまうと、評価や年収にはつながりにくいことがあるんです。なぜなら、評価されるのは「現場で使えるスキル」「実務で成果が出せるスキル」だから。
学んだことをアウトプットする場や、実務に活かす機会を持つことが、スキルを“評価される形”に変える鍵になります。
事例2:20代後半のNさんは、基本情報技術者試験やAWS資格を取得し、自分なりに努力を重ねていました。しかし、実務では保守業務が中心で、学んだ知識を活かす機会がほとんどなかったため、周囲からの評価も伸び悩み気味に。やがて「勉強しても評価されない」というジレンマを抱えるようになってしまったのです。現在は副業でモダン開発の経験を積むことで、実践力のギャップを埋めている最中です。
3. 年収アップが“目的”になってしまう
「年収を上げたい」という思いはとても自然です。
でもそれが“目的”になってしまうと、キャリアがブレやすくなるというリスクもあります。
たとえば、目的が年収だけだと、短期的な条件にばかり目が向き、
長期的にどんなエンジニアになりたいか、どんな価値を提供したいかという視点が後回しになってしまいます。
年収はあくまで“結果”であり、自分らしい働き方の延長にあるもの。
その意識を持つだけで、判断基準は大きく変わってきます。
事例3: 30代前半のIさんは、年収アップのためにあまり興味のない分野の技術を積極的に学習し、転職を繰り返した。その結果知識は身についたものの、特定の専門性が深まらず、キャリアの方向性を見失ってしまいました。
「何をするか」だけでなく、「なぜそれをするのか」まで見つめ直すこと。
それが自分の価値を高めるキャリア戦略に変える第一歩になるはずです。
FAQ よくある質問
Q1. エンジニア3年目で年収400万円は低いですか?
A. 地域や企業規模によりますが、全国平均では標準的な水準です。厚生労働省の調査でも、設計・構築系エンジニアの中央値は500万円とされており、東京圏や上場企業ではさらに高水準となる傾向があります。環境によって大きく差があるため、重要なのは平均と比較することより、自分のスキルと市場価値を正しく把握することです。 (出典:厚生労働省「IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査事業」調査報告書令和6年3月)
Q2. 転職せずに年収を上げる方法はありますか?
転職をしなくても収入を伸ばすチャンスはあります。たとえば、社内で評価を高めたり、新しいスキルを身につけて希少性を上げることで、今の会社でも年収アップを実現できる可能性があります。具体的には以下のような方法があります。 • 社内での昇進・昇格を目指す • 高収入につながる技術スキル習得(AWS、TypeScriptなど) • プロジェクトマネージャーなど上位ロールへの挑戦 • 資格取得による評価の可視化 • 副業で収入を補完する
Q3. 年収アップのために一番重要なスキルは何ですか?
単に技術力を高めるだけでは不十分で、「ビジネスに価値を生み出せる力」が評価につながります。つまり、技術スキルに加えて、プロジェクトを動かしチームに貢献できる力が重要です。具体的には次のようなスキルが挙げられます。 • 技術面:TypeScript、AWS/GCP、セキュリティ知識 • ビジネス面:要件定義、プロジェクト管理、チーム連携 • コミュニケーション:課題発見力、提案力、後輩指導
まとめ:3年目は収入の分岐点。年収アップには“意志ある選択”を
3年目のエンジニアは、視界が開け仕事の面白さを感じる一方で、『この先の自分』を真剣に考え始める節目のタイミングです。
この記事では、Webエンジニア3年目の平均年収や伸び幅の実態を踏まえながら、年収600万円以上を目指すための転職、副業、スキル習得、マネジメント、資格取得など、5つの選択肢と注意しておきたい落とし穴についてご紹介してきました。
どの道を選ぶにせよ、大切なのは「今の自分に合った選択肢を、自分の意志で選ぶこと」です。焦らず、他人と比べすぎず、まずは小さな一歩を踏み出してみましょう。
3年目の今こそ、自分の価値を見つめ直すタイミング!
その先にあなたが主体的に築き上げた、本当に納得できる働き方と収入が待っています。
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エンジニア3年目はキャリアを見直す絶好のタイミングです。
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