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2023/10/27

「50代・60代でも転職できる?」ミドル・シニア層ITエンジニアが持つ不変の価値と未来のキャリア戦略

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Last Updated on 2025年10月31日 by idh-recruit

IT業界は日々進化しており、新しい技術や手法が絶えず登場しています。
そんな目まぐるしく変化し続ける世界の中、50代・60代のミドル・シニア層エンジニアたちは、その長いキャリアを通じて培われた知識と経験を活かし、新しい技術の導入や変革の中でもプロジェクトやチームを安定して成功へと導いてきました。

しかし、経験年数とともに高まる給与やキャリアの天井、そして新しい技術へのキャッチアップのプレッシャーなど、ミドル・シニア層エンジニアとしての悩みや課題は少なくありません。

そこで今回は、50代・60代のミドル・シニア層エンジニアの転職市場における市場価値と最近の求人動向、エンジニアとして生き残るための対策について解説します。エンジニアとしての第二のキャリアを模索する方々への一助となれば幸いです。

50代・60代のITエンジニアの転職市場における価値とは?

ITトレンドの急速な変動と同時にエンジニアの市場価値もめまぐるしく移り変わっていますが、50代・60代のエンジニアは、ある種の不変的な市場価値を持っています。まずは、ミドル・シニア層エンジニアが持つその価値の具体的な内容について詳しく見ていきましょう。

皆さんは次のような点で高く評価されています。

長年の経験とノウハウの価値

多くのプロジェクトや状況を経験してきた50代・60代エンジニアは、困難な状況や複雑な課題にも対応可能です。そのため、クリティカルなプロジェクトや高いリスクを伴うタスクにおいても、今までの経験を活かしながら着実に推し進められるでしょう。

チームマネジメントやメンタリングの能力

50代・60代エンジニアにとって、若手エンジニアの育成やチームマネジメントはお手の物。多様な現場で数々の人間関係を経験してきた経験が活きるのです。彼らはチームの協調性を保つだけでなく、若手の成長をサポートし、プロジェクトを成功に導く鍵のような存在になれるでしょう。

ビジネスの理解と顧客とのコミュニケーション能力

若手がこれから身に付けていくビジネスシーンにおけるナレッジも、50代・60代エンジニアならすでに備わっています。業界や分野、各産業の歴史、商習慣などの幅広い知識と深い理解は場数を踏んできたミドル・シニア層エンジニアならではのスキル。
顧客とのミーティングやプレゼンテーションにおいても、その経験を活かし、技術的な内容をビジネスの視点で伝える能力は非常に価値があります。

50代エンジニアの転職が増えている理由【データで読み解く】

以上のように、ミドル・シニア層のエンジニアは、その豊富な経験・知識、そして人間的な厚みを通じて、企業やプロジェクトに大きな価値をもたらしています。

しかし一方で、労働市場では依然として「年齢はハンデになりやすい」という意識が根強く、50代・60代を前に将来へ不安を感じる方も少なくありません。

そこでご紹介したいのが、株式会社リクルートが2023年に発表した「転職市場におけるミドル・シニア(45歳以上)のITエンジニアの転職動向」についてのデータ分析報告です。

同社が転職支援サービス「リクルートエージェント」のデータを分析した結果、45歳以上のミドル・シニア層のITエンジニア職の転職決定者数は、この5年で約10倍に拡大していることがわかりました。

出典:株式会社リクルート「45歳以上のITエンジニア職の転職、この5年で約10倍に拡大 」(2023.08.31)

https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2023/0831_12597.html

同報告によれば、この結果の背景には

・エンジニア職自体のニーズが依然増加傾向であること

・45歳以上の50代・60代エンジニアが持つスキルや経験が再認識されたこと

といった事情があるといいます。

また、株式会社リクルートが2025年2月に発表した別の調査によると、
50歳以上のITエンジニア職の転職決定者数は、2019年を1とした場合、2024年には約4.3倍に増加しています。
出典:株式会社リクルート「ミドル・シニア層ITエンジニアの転職動向」(2025年2月28日発表)
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2025/0228_15520.html

この背景には、企業が年齢よりもスキル・経験を重視する傾向が強まり、
「プロジェクト推進力」や「マネジメント力」といった即戦力性の高い人材へのニーズが拡大していることが挙げられます。

特にIT業界では、システムの刷新やDX化を担える中堅~ベテラン層の需要が高まっており、50代・60代の転職はもはや例外ではなく、当たり前の選択肢になりつつあるといえるでしょう。

上記のように、エンジニアの転職市場ではプラスの流れになっていますから、皆さんも自身の価値を正しく理解し、その強みを最大限に活かしてキャリアを進めていくことが大切です。

50代・60代エンジニアの求人動向|どんな職種・働き方がある?

WebエンジニアがPCに向かって業務に携わっている様子

では、次に実際の50代・60代エンジニアの求人動向について詳しくみていきましょう。現在の動向を理解することは非常に重要です。

求人数の動向~PMやシステムアーキテクトで需要高~

近年、経済のデジタル化が進む中で、ITエンジニアの需要は一段と増しています。この流れの中、50代・60代エンジニアの経験やスキルセットに対する需要も高まっており、求人数は安定しています。特に目立つのは、経験を活かしたプロジェクトマネージャーやシステムアーキテクトなどの役職での募集です。

50代・60代エンジニア向けの求人サイトやリクルートメントエージェンシーが増加

一般的な求人サイトでは年齢層を限定しない募集が中心ですが、50代・60代エンジニアに特化したリクルートメントエージェンシーや求人情報サイトも増えてきています。
これらのサービスを利用することで、経験やスキルを最大限に活かせる職を見つけることが容易になります。

レガシーシステムの知識がプラスに

50代・60代エンジニアに求められるスキルには高い技術力はもちろんのこと、チームマネジメントやプロジェクトのリード経験など、人間力を活かしたものが多いです。
また、昔のシステムを知る経験やレガシーシステムの知識も、50代・60代エンジニアならではの強みとして評価されることが多いといえます。

今までのスキルと経験に見合った報酬や待遇が多く存在

50代・60代エンジニアの求人の中には、その経験とスキルに見合った高い報酬を提示しているものも多く存在します。また、柔軟な働き方を求めるエンジニアに対して、リモートワークやフレックスタイムの導入、パートタイム勤務の提案など、多様な働き方の選択肢も増えてきています。

このように、50代・60代エンジニアは、現在の求人市場でもその価値を高く評価されています。しかし、求人を選ぶ際は、自身のスキルや経験をしっかりとアピールし、適切なポジションや待遇を求めることが重要です。

実際に、50代エンジニアの声を知りたい方へ

👉 SESで50代は案件がないって本当?現役エンジニアが語るリアル体験談

50代・60代エンジニアがIT業界で生き残るための戦略

スーツ姿の人物がタブレットでエンジニアやビジネスパーソンのプロフィールを選択している様子。

たくさんの経験と知識を備えた50代・60代エンジニアでも、変化の早いテクノロジー業界で活躍し続けるには、やはり戦略が欠かせません。
以下に、50代・60代エンジニアが生き残るための重要なスキルやポイントを挙げてみましょう。

経験の価値の最大化

長年にわたる経験は50代・60代エンジニアの大きな資産です。

過去の失敗や成功の経験を活かし、若手メンバーやプロジェクトの指南役として役割を果たすことで、組織内での価値を高めることができます。

新技術への適応力

新しい技術やツールが次々と登場する現代。ミドル・シニアであっても学習意欲を持ち、新技術に対応する柔軟性を持つことが重要です。テクノロジー業界の動向やトレンドを理解し、それを自身のスキルや知識と組み合わせることで、常に求められるエンジニアであり続けることができます。

メンターシップの提供

若手エンジニアの育成や指導を通じて、自身の知識と経験を次世代に伝える役割を果たすことができます。面倒だと思わず、若手エンジニアと積極的に関わってみましょう。

ネットワーキングの継続

長年のキャリアを通じて築いた人脈があれば、そこから新しいプロジェクトやビジネスチャンスが見つかることもあります。勉強会や交流会に参加して、これから新しく人脈を作っていくのもおすすめです。

ワークライフバランスの維持

健康を維持するためには、仕事と休息のバランスをとることが重要です。特にミドル・シニア層が持続的なパフォーマンスを維持するために、十分な休息と健康管理が必須。過労や不摂生を自覚している場合は早急に改善しましょう。

スキルや経験、強みの棚卸し

「自分には今どんなスキルや経験があり、何ができるのか」という視点で、50代・60代エンジニアとしてのスキルや経験、強みを掘り下げて確認していきましょう。これは転職やフリーランスの案件獲得で自分を売り込む際に非常に役立ちます。

以上から、50代・60代エンジニアが現代のテクノロジー業界で成功を収めるためには、過去の経験と現代の動向を融合させるバランスが必要だとわかります。
そして何よりも健康が第一。

体調不良や通院で不在気味だったり、突然の入退院を繰り返したりするようであればプロジェクトに多大な迷惑が及びます。ワークライフバランスを意識し、健康管理に努めましょう。

まとめ【未来のキャリア戦略】経験と進化で50代・60代はさらに活躍できる

繰り返しになりますが、50代・60代のエンジニアは、その豊富な経験と深い知識でIT業界の中で確かな存在感を放っています。一方で、猛スピードで変化する現代のテクノロジー環境の中でその価値を最大限に活かすためには、自分自身が新しい動きや変化を恐れず、進化し続けることが不可欠。

これを実現できれば、50代・60代であってもエンジニアとして活躍できる可能性はまだまだあります。これからも技術の進化とともに、自らのキャリアを豊かにしていくための積極的な取り組みを続けていきましょう!

キャリアの集大成を、ここからもう一度。

これまで積み重ねてきた経験を、次世代のプロジェクトで活かしたい方へ。
IDHキャリアでは、50代・60代エンジニアが安心して働ける環境や案件をご提案しています。

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