さまざまな課題を抱えるお客様に最適なエンジニアを紹介し、お互いが「出会えてよかった」と思える結果を出せること――。SES事業にとって、これ以上の喜びはありません。
これもひとえにアイ・ディ・エイチのエンジニアを信頼してくださったお客様、そして期待を上回る仕事をしてくれたエンジニアの努力のおかげです。

ですが、当社側からもう一つ言わせていただけるなら、このような”出会い”をプロデュースしたコーディネーターの存在も忘れてはならないと考えています。
アイ・ディ・エイチに在籍する数百人のエンジニアたちとお客様をつなぐコーディネーターは、SES事業になくてはならない職種。当社ではコーディネーター職を充実させ、未経験であっても営業の一翼として活躍できるよう、元営業マンの代表伊藤が育成に力を入れてきました。

そこで今回ご紹介するのは、伊藤からSES営業のイロハを学んだコーディネーターのT.K。現在はコーディネーターのトップとして新人の教育にも携わっている彼女に、アイ・ディ・エイチのコーディネーターへ転職した理由や仕事のやりがい、コーディネーターに向いている人の特徴、年収などについて語ってもらいました。

＜アイ・ディ・エイチ営業部コーディネーター：T.K＞
一般事務職を経て2019年にアイ・ディ・エイチ入社。当初は一般事務職として採用されたものの、のちにコーディネーター職へ。会社の急成長期を支えたメンバーの一人で、常時数百件の継続案件を取り扱う手腕はお客様、社内のメンバーから高く評価されています。現在は新人コーディネーターの教育、メンバーのフォローも担当するコーディネーターのトップ（チームリーダー）です。

“縁の下の力持ち”コーディネーターの仕事内容とは？

＜「SES　営業」とネット検索すると高確率で目にするのが「コーディネーター」という言葉。それもそのはず、多くの求人媒体でこのコーディネーター職の募集がかかっているからで、それだけ高需要かつ重要な職種であることがおわかりいただけるでしょう。では改めて、SESのコーディネーターとは一体どのような仕事をしているのでしょうか。＞

1.マッチング業務

お客様からの「今度こんなシステムを作りたい」「こういうアプリを作りたい」といったご要望に対応できるエンジニアを紹介すること。それがSESのコーディネーターのメイン業務です。今どきの言葉を使うなら「マッチング」がしっくりくるのではないでしょうか。

SESはお客様が抱えるIT課題の解決をサポートするサービスですから、まずはお客様が何をしたいのか、何で困っているのかを正確に理解し、そのうえで対応できるエンジニアを紹介します。
お客様のことはもちろん、どのようなスキル・経験があるエンジニアがベストなのかも考える必要があるので、JavaやJavaScript、SAP、Python、SQLなどの高需要の言語に関する知識は必須です。さらに、自分が担当するエンジニアのスキル・経験についても把握しておかなければなりません。
マッチング業務ではただ「なんとなく合いそうだ」といった感覚ではなく、需要と供給を冷静に見極めて冷静に判断します。

2.アサイン・交渉・相談業務

当社には現時点で400人近いエンジニアが在籍しているので、彼らが持ってるスキル・経験・意欲を発揮できる場（案件）を見つけてアサインできるよう、働きかける必要があります。つまり、お客様にエンジニアを売り込んだり、単価アップの交渉をしたりすることもコーディネーターの仕事になるのです。

あるときはお客様とエンジニア双方の相談役として間に立つこともあります。当社では３ヶ月に一度、アサインされているエンジニアにヒアリングして状況を把握していますが、そのときに悩みごとや困りごとがあればこれ以上エンジニアが疲弊しないよう、早急に対処しなければなりません。「当初聞いていた仕事内容と違う」「現場での人間関係で困っている」といった相談をエンジニアから受けた際はすぐにお客様に事情をうかがいます。是正していただけそうならいいのですが、それが期待できない状況であればやむなくエンジニアを撤退させることも。

逆に、お客様から厳しいご意見をいただいたときには当該エンジニアにその旨を報告し、是正してもらう場合もあります。伝え方を間違えるとエンジニアからの信頼を失ってしまうので、細心の注意を払います。ここはコーディネーター業務に慣れた今でも難しく感じるところです。

3.書類作成業務

コーディネーターの業務は上記だけにとどまりません。受注前の段階であれば見積書、エンジニアのアサインが決定すれば契約書や請求書が必要になりますから、これらを作成することも仕事です。
ですが、当社では取引の増加に合わせて、2023年からは営業事務のスタッフも書類作成を受け持つようになりました。
チームが増えて負担が軽減されましたし、会社が成長しているのを実感しますね。

SESのコーディネーターに転職した理由「正社員になりたい！」

＜SESはIT業界に属しますが、人と人とを引き合わせる人材サービス業の側面があります。この業界の中ではある意味最も”人間臭さ”がある分野であり、その中でいわば仲人役となるコーディネーターには高度なコミュニケーション能力が必要になります。そのため、人材業界や営業職出身者が多いと思われがちですが、コーディネーターT.Kはというと……？＞

私は、人材業界はもとより、IT業界やSES事業にもまったくの未経験者です。
当社に入社する前は不動産関連会社の派遣社員として働いていましたが、将来のキャリアを考えて転職を決意しました。皆さんご存じの通り、派遣社員は入口が広い分、何かあればすぐに不安定な状態に置かれる立場です。長期的なキャリア形成が難しいうえ、収入もいつどうなるかわからない……。
ですので、私が当社に転職した理由は、未経験で応募できる正社員の事務職で募集がかかっていたからです。

私が入社した当時は一般事務職での募集でしたが、結果的にコーディネーターとなり、今に至ります。未経験なので右も左もわからない状態でスタートしましたが、IT業界の知識を吸収しつつ人材サービス業にも携われる今の仕事にたどり着けて、本当によかったと思っています。

現役が語るコーディネーターのやりがい・難しさとは？

＜IT業界・コーディネーター職未経験で入社してから5年が経とうとしているT.Kにとって、この仕事のやりがいとは何なのでしょうか。＞

―コーディネーターの役割は、なんといってお客様とエンジニアを最適な形で引き合わせることだと考えていますから、「ITの課題を解決したいお客様」と「自分のスキルを活かして仕事をしたいエンジニア」を上手くマッチングし、双方から感謝されるときに大きなやりがいを感じます。

また、エンジニアが待機になりそうなときにコーディネーターの働きかけでアサインが決まったときの喜びは格別！希望の現場に出て思い切りスキルを発揮できてこそ、エンジニアのキャリアと価値が最大化され、エンジニアファーストを掲げる当社の目標を達成することにつながります。

一方、コーディネーターとして何年経験を積んでも難しいと感じることもあります。それは先ほどお話しした相談業務、もっと言えばクレーム対応です。
お互いの言い分にじっくり耳を傾け、伝えるべきことは過不足なく正確に伝えること。当然、お客様には失礼がないようにしなければなりませんし、身内である当社のエンジニアにも慎重な対応が必要です。

SESは良好な人間関係があってはじめて成立する事業。しかし、これがなかなか難しいのが現実です。何らかのきっかけで仲違いしてしまった友人同士の仲をなんとか取り持つ第三者的立場を想像していただければわかりやすいでしょう。
コーディネーター職の難しさの正体、それは人間関係と心の機微を深く理解することの難しさそのものなのです。

SESのコーディネーターに向いている人の特徴・必要なスキルとは？

＜アイ・ディ・エイチのコーディネーター採用ではできる限り門戸を広く開いて当社で活躍できる人材を獲得できるよう、業界・職種未経験で応募可能です。しかし、実際のところ、仕事には向き不向きが存在します。では、コーディネーター職で活躍できるのはどのような人なのでしょうか。＞

コーディネーターには高いコミュニケーション能力が必要です。いたるところでよく聞く”コミュ力”ですね。ただこのコミュ力、具体的にどういった能力のことなのか、いまいちよくわからない方もいらっしゃると思います。

私が考えるコーディネーターに必要なコミュ力とは、「話をよく聞いて内容を正しく理解し、ベストな対応ができること」です。コミュニケーション能力と聞くと話上手な人を思い浮かべるかもしれませんが、実は話題豊富で話術が長けていることより、困りごとや悩みごとに耳を傾けて真意を理解することの方がずっと大切であり、信頼を寄せてもらいやすいのです。しかし、聞くだけで黙ったままでは相手は困惑しますから、そのときの状況に応じて的確に返答することも必要になります。ただの返答としないのは、プロとして求められている言動というものがあるからです。
この業界の知識が身に付かない時点でベストな対応、的確な返答は難しいかもしれませんが、コツコツ真面目の業務と向き合っていれば、いずれはできるようになります！

コミュ力のほか、スケジュール管理や調整、書類作成に苦手意識がないことも付け加えておきましょう。
取引が成立する場面ではこのような業務が必然的に発生するため、「うっかり重要な連絡を忘れてしまった」「書類に複数のミスがあった」といったことが何度も起こると信頼を失ってしまいます。

なお、プログラミングの知識はあるに越したことはありません。最初から知識があった方がエンジニアのスキルと経験をよく理解できるので、マッチング業務に慣れるのも早いからです。
当社のコーディネーター職採用ではエンジニアからのジョブチェンジを検討している方を歓迎していますので、募集を見かけた方はぜひご応募ください！

気になるコーディネーターの年収事情～インセンティブで年収大幅アップ？～

＜SES企業において、コーディネーターは営業に分類されることが多く、当社でもコーディネーターチームは営業部に所属します。……となれば気になるのは年収ではないでしょうか。というのも、営業は企業の利益に直結するため、インセンティブやコミッションが設定されていることがあるからです。＞

コーディネーター職の求人票を見ていると「がんばった分はきちんと還元します！」といったコピーを見かけると思います。日本はここ30年間給与水準が上がっていない状況ですから、「こんな言葉は信用ならない」と逆に気持ちが冷めてしまう方もいらっしゃるでしょう。ですが、営業職の一種であるコーディネーター職はがんばり次第で年収を大幅に上げられるのは事実。

当社を例に挙げますと、コーディネーター職にはインセンティブが賞与として支給される制度がありますし、全職種共通で「何を、どれだけやれば、給与がどれくらい上がるか」が明確にわかる給与体系なので年収アップに向けた目標を立てやすいのです。
そうしたことから、当社では入社後に年収が上がる社員が非常に多く、かくいう私もその一人。お客様とエンジニアが満足できるマッチングを数多く成立させて成約できれば、年収はぐんと上がります！

主役はエンジニアだけじゃない。アイ・ディ・エイチには皆が輝ける舞台があります

＜長期的な成長と企業文化の承継のため、当社では2020年から新卒採用を開始しました。2024年の新卒採用からは経理職とコーディネーター職の採用を強化。事業の根幹を担う若手を迎えるにあたり、コーディネーターT.Kは次のように語ります。＞

入社した直後はIT業界の全体像やSESの業態、プログラミング言語の知識など覚えることがたくさんあって大変でしたが、学びと失敗を乗り越えた先にあったのは事務職＋αとなる専門知識と仕事を心から楽しいと思える充実感でした。

ただ、新人の指導・フォローする立場になった今は自分自身の満足だけを考えているわけにはいきません。
「ITって具体的に何なの？」という状態で当社に入社した新人さんを一人前のコーディネーターに育てるために、効率的かつわかりやすい指導方法を考える必要があります。指導の基本はOJTですが、当社はリモートワーク中心の勤務形態。その点をふまえ、私たちコーディネーターチームは皆さんが業務で迷うことがないよう、疑問点にはすぐに答えられる体制を準備していますので、コーディネーター職に少しでも興味がある方はぜひ説明会にご参加ください。慣れてくれば自分のやり方・スケジュールで自由に仕事ができますし、成約に至ったときはとてもやりがいを感じる仕事です。

「でも、IT企業の花形は結局エンジニアでしょ？」と思われた方にお伝えしたいのは、当社はどの職種も平等に評価し、大切にしてくれる会社だということ。当社に”上下”の概念はありません。それぞれが、それぞれのポジションで主役になれます。

皆さんもアイ・ディ・エイチを舞台に主役になってみませんか？もちろん、やりたいこと・好きなこと・得意なことで！