未経験からインフラエンジニアになるロードマップ【転職までの詳細ステップ】
2025/12/10
未経験からインフラエンジニアになるロードマップ【転職までの詳細ステップ】

Last Updated on 2025年12月10日 by idh-recruit
「インフラエンジニアに興味があるけど、何から始めればいいか分からない」 「未経験でも本当に転職できるのか不安」
そんな声をよく聞きます。
結論から言うと、正しい順序で学習し実践を重ねれば未経験からでも十分に目指せる職種です。
IT業界の人材不足とクラウド化の加速で、未経験者を育てる企業は増えています。
とはいえ闇雲に勉強しても遠回りするだけ。資格だけ取って実務イメージがないまま応募しても面接で詰まるし、逆に手を動かさず知識だけ詰め込んでも現場では通用しません。
大事なのは「学ぶ順番」と「転職を見据えた実践」のバランス。
本記事では、未経験から転職までの具体的なロードマップを5つのSTEPで解説します。
〈この記事で分かること〉
- 未経験から転職までの全体像
- 各STEPでやるべき具体的な行動
- 遠回りや失敗を避けるポイント
何となくインフラエンジニアを目指している状態から抜け出したい人は、ぜひ参考にしてください。
Contents
インフラエンジニアとは
仕事内容と扱う領域
インフラエンジニアは、ITサービスが止まらないようにサーバーやネットワークを整備し、安定して動き続ける状態を保つ仕事です。社内システムやWebサービスの裏側で常に稼働を支えているのです。
日常の業務は、監視ツールのチェック、障害発生時の対応、設定変更、バックアップ運用など。
派手さよりも堅実さが求められ、ミスなく手順通りに進める力が土台になります。
担当領域は分かれることが多く、例としては以下の3つが代表的です。
・サーバー(Linux/Windowsの構築・運用)
・ネットワーク(ルーター/スイッチ設定、通信経路の設計)
・クラウド(AWS、Azureなどの環境構築や運用)
どの分野から触るかは後のSTEPで触れますが、最初はLinuxとネットワークが入口になるケースが一般的です。
年収とキャリアの伸び方/1日の仕事イメージ
未経験で入る場合、まずは監視や運用業務からスタートすることが多いでしょう。
少しずつ構築や改善のタスクに関わり、経験とスキルが増えるほど任される範囲が広がります。
年収の目安は、あくまで一例ですが次のようなイメージです。
・未経験〜1年目:300〜380万円前後
・2〜3年目:運用→構築補助へ、400〜500万円台が狙える
・5年目以降:設計・クラウド領域に近づくと伸びやすい
※あくまで目安。経験・企業・習熟スピードで変動します。
ある日の流れは、朝の監視結果チェック、問い合わせ対応、改善作業の準備、夜間作業の計画など。
一見地味に見えてもサービスを止めないためには欠かせない役割です。
未経験からでも目指しやすい理由と向き不向き
IT業界は慢性的に人材不足で、育成前提で採用する企業も珍しくありません。
特にインフラ領域は監視や運用からスタートできて少しずつ構築へ進んでいけるため、経験の積みやすい職種といわれています。
クラウド普及で環境構築の標準化が進んだことに加えて、業務手順書やマニュアルが整備されている現場も多く、初期フェーズは手順どおりに進めながら慣れていけるという特徴もあります。
一般的に、インフラエンジニアに向いているタイプは下記のような方と言われています。
- 手順通りに丁寧に進めるのが苦にならない
- 論理的に原因を追える
- コツコツと継続できる
一方で、細かい確認を面倒に感じる方だとストレスになる場面も。
まずは自分の性格と働き方のイメージを照らし合わせてみると、ミスマッチを避けやすいですよ。
未経験からインフラエンジニア転職までの全体ロードマップ

未経験からインフラエンジニアを目指す場合、やるべきことは大まかに5つの流れに分かれます。
1:基礎理解(IT基礎/ネットワーク/Linux)
まずは土台作り。用語が分からないまま進むと後で詰まるため、ここは時間をかけて良いフェーズです。
2:体系的な学習と手を動かす練習
知識だけでなく、実際に触って動かす段階。Linuxコマンドやネットワーク設定を試し、感覚を掴んでいきましょう。
3:資格で知識を整理し可視化する
CCNA・LPIC・AWS-CPなど、基礎が固まったら資格で理解度を測ると転職時の説得力になります。
4:実践演習→転職準備
仮想環境で構築練習をしつつ、学習ログを残していくフェーズ。応募書類・面接対策もここで進めましょう。
5:企業選定・応募→内定
未経験OKの企業を選び、応募・面接へ。現場に入り、運用から経験を積むのが一般的です。
ざっくりでも全体像を先に知っておくと、「今どこにいるのか」「次に何をすればいいか」が明確になります。
このあとはSTEPごとに、具体的な学習内容と失敗しやすいポイントを見ていきましょう!
STEP1|基礎理解をつくる
インフラ学習の最初の壁は「専門用語が分からないまま進んでしまうこと」です。
後半の構築・クラウドに入ると理解が追いつかず挫折しやすいため、まずは基礎の地盤を作りることが大事。
学ぶ順番の目安
IT基礎 → ネットワーク → Linux
この流れで進めると迷いにくいです。特にLinuxは現場で使うことが多く、早めに触れておくと後が楽になります。
最初に使いやすい学習素材
- YouTube等の基礎解説(無料で全体像を掴めます)
- 初心者向けUdemy教材
- ITパスポートのテキスト(IT基礎の整理に便利です)
無料→有料と段階的に進める方が吸収しやすいです。
よくある間違いと対策
- 資格の勉強から始めてしまう → 用語暗記だけになり理解が浅くなる
- Linuxを触らず記事だけ読む → 実務イメージに結びつかない
- 教材を買うだけで満足する → 手を動かす前提で学習を設定する
基礎は地味ですが、ここを飛ばすと後で必ず詰まります。目安として、2〜3週間ほど基礎固めに時間を取ると次のSTEPが進めやすいです。
STEP2|学習を体系化する
基礎知識を押さえたら、次は手を動かしながら理解を深めていきましょう。
参考書や動画だけだと分かったつもりになりやすいため、Linux操作やネットワーク設定など、実際の環境に触れる工程が重要です。
Linux環境で基本操作に慣れる
・仮想環境(VirtualBoxなど)でLinuxを構築
・ls、cd、mkdirなど、基本コマンドを使ってみる
・ユーザー追加、ファイル権限変更なども試す
操作の積み重ねが、後の構築・障害対応の理解に直結しますよ。
ネットワークの理解を深める

IPアドレス、サブネット、DNS、ルーティングなど、通信の仕組みを整理しましょう。
概念だけでなく、実際に設定値を変えると挙動がどう変わるかを体験すると理解が早いです。
AWSなどクラウドを触る理由
現場ではクラウド環境の利用が一般的になりつつあります。
無料枠でEC2を立てるだけでも良いので、早い段階で触ってみると構成図の読み書きがスムーズになりますよ。
よくあるつまずき
この段階でよく起きるのは、エラーが出た瞬間に手が止まること。写経だけで満足してしまったり、AWSの無料枠を超えて焦ったりする人も少なくないのです。
エラーは調べながら解決する癖をつけたいところ。この積み重ねが、現場での対応力に直結しますよ。「触れる範囲が増えてきた」と感じられたら、次のSTEPへ進むサイン。
STEP3|資格で知識を可視化する
基礎と手を動かす学習が進んできたら、知識の整理を兼ねて資格取得を目指すのもいいでしょう。
未経験者の場合、資格があるだけで書類選考の通りやすさが変わります。資格はやはり転職の土台づくりとして有効な手段なんです。
ただし「資格=即戦力」ではないということもお忘れなく。
インフラエンジニアになるために。おすすめの資格と選び方
最初に狙いやすいのは次の3つ。
- CCNA … ネットワーク全般の入門
- LPIC Level1 … Linux操作の基礎固め
- AWS Cloud Practitioner … クラウドの入口に
手を動かす実践時間も確保しつつ、期限を決めて区切りをつけながら進め、模擬問題で理解度を確認しながら弱点を潰していくとよいでしょう。
資格はゴールではなく、企業に「基礎はやってきました」と示す材料にすぎません。一つ取得できれば前に進む準備が整います。ここから実践と転職準備へ進みましょう!
実践経験と転職準備
資格が取れたら終わりではありません。ここからが転職に向けた仕上げ。 仮想環境でWebサーバーを立て、設定を変えて動作を確認する。その手順と失敗をメモに残す……。これが書類・面接で話せる武器になりますよ。
実践演習と学習ログの作り方
・仮想環境でWebサーバー構築
・設定変更→結果を確認→改善を繰り返す
・手順、つまずきポイントをメモに残す
学習ログはGitHub・Notion・ブログのどれでもOKです。
作業過程が見えるだけで採用側の評価が変わります。「やったことが証拠として残っているか」が大切ですよ。
転職先企業選びの軸~インフラエンジニアを目指すために

未経験は研修やOJTの有無が判断ポイントになります。
運用から構築へステップアップできる企業かどうかも確認したいところ。
求人票だけで判断が難しい場合は、インターネットで口コミなどを複数確認してみてください。
応募書類の作り方
志望動機には「なぜインフラなのか」と「何をやったか」を書きましょう。
弱い例:
「ネットワークに興味があります。安定したシステムを支えたいです」
強い例:
「サービスが裏側で動く仕組みに興味を持ち、Linux環境でApache設定からブラウザアクセス確認まで実施しました。エラーが出た時にログを追って原因を特定する過程で、インフラの面白さを実感しました」
抽象的な動機より、実際にやったことを並べたほうが印象に残りますよ。
面接対策
「障害が起きた際の対応の考え方」「学習で苦労した点と乗り越え方」「今後伸ばしたい技術」などよく聞かれるテーマがあるため、丸暗記ではなく自分の経験に基づいて話せるよう整理しておきましょう。回答例を作っておくと、当日は落ち着いて臨みやすいです。
内定後のチェックポイント
- 配属先はどのチームか
- 夜勤/シフト制の有無
- 研修期間と内容
入社前に確認しておくと、入社後のギャップが少なくなるはずです。
FAQ|未経験からインフラエンジニアを目指すときによく聞かれる質問

Q1. 資格がないと応募できませんか?
必ずしも資格が必須ではありません。 ただ、CCNAやLPIC、AWS-CPなどを持っていると、学習の証明になり評価されやすいです。 まずは1つ取得できると転職準備が進みます。
Q2. 文系でもインフラエンジニアを目指せますか?
文系でも全く問題ありません。インフラは手順に沿う作業も多く、理系知識が必須とは限らないためです。ただし基礎理解は必要なので、Linuxとネットワークは早めに触れておくと安心。
Q3. 先にクラウドを勉強しても大丈夫?
大丈夫ですが、OSやネットワークの仕組みを知っている方が、クラウド上で何が起きているか理解しやすいといえます。 AWSと基礎の学習を並行すると効率が良いでしょう。
Q4. 残業は多いですか?
繁忙期は残業が増えることもあるものの、監視や運用主体の現場では落ち着いた稼働になるケースもあります。プロジェクトの波がある仕事、と考えたほうが近いでしょう。
Q5. どうしても夜勤は避けられませんか?
インフラエンジニアという仕事は、夜勤シフトが発生することが珍しくありません。 ただずっと夜勤というわけではなく、慣れに応じて日勤中心の構築側へ移れる企業もあります。 求人票だけで判断せず、面談で確認するほうが確実です。
まとめ|インフラエンジニアは、会社のITを裏で支える要の仕事
未経験からでも目指せる職種ですが、知識だけでは現場で動けるインフラエンジニアにはなれません。
大切なのは、基礎 → 実践 → アウトプット の順で積み上げること。
焦って近道を探すより、手を動かしながら理解を深めた方が結果的に早く前に進めます。
転職までの道のりは決して特別なものではなく、今日の一歩の積み重ねです。
まずはできる範囲から、小さく始めてみてください!
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