エンジニアの仕事はつらいのか。AI時代でも変わらない真価
2024/09/28
AWSエンジニアに必要なスキルとは?学習方法から資格取得まで徹底解説

Last Updated on 2025年11月12日 by idh-recruit
今や世界中の企業が活用するクラウドサービス、AWS(Amazon Web Services)。クラウド市場において約30%のシェアを誇り、インフラ領域でAWSの名前を聞かない・見ない日はないといっても過言ではありません。
そこで今回は、現役エンジニアの視点から、AWSの基礎知識、AWSエンジニアに求められるスキル、効果的な学習方法、そして実務での活用事例までを解説していきます。
【この記事を書いた人】
<K.Y>
経歴10年以上のエンジニア。言語・担当・業務にこだわりはなく、アセンブラから最新の言語まで幅広く経験。
Contents
AWSとは?Amazon Web Serviceのサービス概要
AWS(Amazon Web Services)は、Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービスです。仮想サーバー、オブジェクトストレージ、リレーショナルデータベース、仮想ネットワークなど、ITインフラに必要な機能を320種類以上のサービスとしてオンラインで提供しています。
AWSは、いわば「ITインフラの総合商社」。
2006年のサービス開始以来、次第にシェアを拡大し、スタートアップ企業やテック企業を中心に広く採用されるようになりました。現在では世界中の企業がAWSを活用し、ウェブアプリケーションの開発、データ分析、AI導入など、さまざまな領域でビジネスを展開しています。
AWSで何ができるのか?何がすごいのか?
Amazonと言えば、あの世界規模の巨大ECサイトを思い浮かべることが多いですが、上記のようなクラウドコンピューティング事業も売上に大きく貢献し、小売り事業に迫る勢いで急成長しています。それもそのはず、AWSはITインフラの技術やシステムを大きく進化させたからです。
特に影響が大きかったのはクラウドサーバーでしょう。
Webサイトの公開を例に説明すると、ひと昔前はサイトを公開するためにサーバーを購入して設定を行い、ネットワークに接続するなど、多くの時間と手間がかかっていました。しかし、AWSの「Amazon S3」や「Amazon EC2」といったサービスを使うことで、サーバーの購入や設定の手間を省き、オンライン上で必要なリソースをすぐに利用できるようになったのです。
また、インターネット上にあるサーバーなので、従来のように物理的な設置場所を用意する必要がなく、サーバーの相性や故障の心配もありません。さらに、AWSは使った分だけ支払う従量課金制なので、初期費用が少なく、不要なコストがかからないのも大きなメリットです。
以上のようなメリットから、AWSのクラウドサーバーを利用すれば、契約手続きやサーバーの設定といった複雑な作業が最小限に抑えられ、ものの数時間でWebサイトを公開できるようになります。
AWSは、時間と労力、そして物理的な制約を一掃し、社会のDX化を急速に推し進めるきっかけを作ったサービスだと言っても過言ではありません。
AWS導入事例とその効果~コストの大幅削減やセキュリティも~

こうした強みを持つAWSを、企業はどのように活用しているのでしょうか。ここでは、AWSの導入事例とその効果について、具体的な事例を交えながら見ていきます。
株式会社アイ・ディ・エイチ「RemoLabo」の事例
まず、当社開発のリモートワーク勤怠管理システム「RemoLabo」での導入例をご紹介します。
AWSを自社開発システムに導入して得られた大きなメリットとしてまず挙げられるのは、開発コストの削減です。物理サーバーの購入や管理が不要になり、必要なリソースを必要な分だけ使う従量課金制により、初期投資を大幅に抑えることができました。
そして、セキュリティ面でも大きなメリットがあります。AWSではインフラ側のセキュリティをAWSが担当し、顧客はデータやアプリケーション側のセキュリティに集中できる仕組み(共有責任モデル)があるため、セキュリティ対策の負担を軽減できます。
また、AWSの提供する各種サービスやコンソールを使えばインフラ関連の作業をWebブラウザ上で簡単に行えるので、少人数での開発・運用チームとしては非常に助かりました。
その他の企業の事例
任天堂やトラベレックスなど、多くの企業がAWSを活用しています。
「ゲーム界の雄」任天堂では、ゲーム公開時の体験版公開で全世界からのアクセスにも耐えられるインフラをAWSで構築できたうえ、利用分のみの課金になるのでコスト面でも非常にメリットがあったようです。
また、外貨両替や国際送金などの金融サービスを世界規模で展開するトラベレックスは、AWSでシステムのクラウド移行を進めた結果、運用コストを削減しつつシステムの信頼性を高め、新しいサービスの展開も迅速に行えるようになったといいます。
実は以前、AWSの担当者の方とお話しする機会がありました。その際に、AWSを導入した欧米の銀行では、セキュリティ性が高く大量のアクセスに耐えられるシステムを構築・運用していると伺いました。
AWSを導入するメリットとして共通しているのは、インフラのコスト軽減、セキュリティの向上、開発の容易性です。これらはIT業界が長きにわたって向き合ってきた課題であり、AWSがエンジニアたちに広く支持される理由となっています。
AWSエンジニアを目指す方のためのスキルの習得方法
当社のエンジニアにアンケートを取ると必ずと言っていいほど見かけるのが、「次はAWSを学びたい」との声。今やクラウドによるサーバー構築が主流になりつつあるので、現役エンジニアとしては早くスキルを身につけたいところでしょう。
AWSエンジニアのスキルレベルと学習の進め方
AWSエンジニアに求められるスキルは、段階的に習得できます。焦る必要はありません。
基礎段階(1〜2ヶ月)
まずはクラウドコンピューティングの基礎知識(IaaS、PaaS、SaaSの違い)と主要AWSサービス(EC2、S3、RDS、VPC)の理解、IAMやセキュリティグループなどの基本的なセキュリティ設定を学びます。この段階をクリアすれば、AWS Certified Cloud Practitioner(CLF)の資格取得も目指せます。
実務段階(3〜6ヶ月)
スケーラブルで高可用性のあるアーキテクチャ設計、CloudWatchによるモニタリング、Infrastructure as Code(CloudFormation、Terraform)、CI/CDパイプラインの構築といった実務スキルを習得します。この段階で初めて実プロジェクトでの活躍が見えてきます。
上級段階(6ヶ月以上)
生成AI・機械学習サービス(Amazon Bedrock、SageMaker)、コンテナオーケストレーション(ECS、EKS)、AWS WAFによる高度なセキュリティ実装、コスト最適化など、高度なスキルへ進みます。
また、AWSスキル以外にもネットワーク知識(TCP/IP、DNS)、OS知識(Linux、Windows Server)、プログラミングスキル(Python、Shell Script等)があると、より市場価値の高いAWSエンジニアになれます。
AWSスキルの習得方法は「講習」と「実践」の2本柱
AWSの学習方法はいたってシンプルです。「講習の受講」と「実践」の2本柱で進めましょう。
まずはAWSの講習を受けることをおすすめします。AWSでは定期的にカンファレンスや無料講習を実施しているので、それらに参加して知識をインプットしてください。
同時並行で、実際にAWSを操作してみることも重要です。AWSには無料枠もあり、比較的簡単に始めることができます。例えば、自身のサイトやブログがあれば、AWSを使って公開してみるのも良いでしょう。静的ウェブサイト、動的サイト(データベース連携)、サーバーレスのサイトなど、段階を追って挑戦してみましょう。AWSの利用方法についての情報は世の中に数多く存在するので、信頼できる情報を基に実際に自分でやってみて覚えていくのが習得の近道です。
AWSエンジニアのスキルを習得することで得られるキャリアメリット
AWSスキルを身につけることは、キャリア形成において大きな武器になります。
AWSには多種多様なサービスが存在し、インフラに限らず様々な知識を習得することが可能です。さらに、多くの企業がAWSを使ってシステムを開発・運用しており、転職や案件参画(SES)、フリーランスとしての独立への道も開けます。
このように、AWSスキルの習得はキャリアの選択肢を大きく広げることにつながります。クラウド技術への知識があれば、リモートワークの案件にも対応でき、勤務地や時間の融通がきいた働き方が実現できるようになります。自由度の高い働き方を望むエンジニアにとって、AWSスキルは強い武器となるでしょう。

取得して損はなし!AWS資格の一覧と概要
学習の到達度を測る指標として、AWS認定の資格取得もぜひ検討してください。資格の取得はスキルの客観的な証明となるため、キャリアアップや転職市場での競争力向上にもつながります。
ただし、AWS認定資格は12種類あり、どれを選べばよいか判断が難しい点も考えられます。どの資格を優先的に目指すべきかの目安として、ここでは知名度と汎用性が高い主要な5つをピックアップしてご紹介します。
AWSの基本的な概念、サービス、料金体系、セキュリティの理解度が問われます。技術職以外のビジネス担当者や初心者が最初に目指す資格として最適です。
AWS上でのアプリケーションの開発、デプロイ、デバッグの基本的なスキルが問われます。この資格取得の勉強でAWSサービスの利用方法、APIの呼び出し、エラー処理、パフォーマンスの最適化に関する知識が習得できるので、アプリケーション開発者やプログラマーに適しています。
AWSの基本サービスを使ってスケーラブルで高可用性のあるシステムを設計・展開する能力が問われます。セキュリティ、コスト効率、パフォーマンスの最適化についての理解も必要であり、インフラ設計やアーキテクチャに携わる初中級エンジニア向けです。最も人気の高いAWS資格の一つと言えるでしょう。
AWS上での運用管理に関するスキルが問われます。システムのデプロイ、管理、モニタリング、セキュリティ、ネットワーク設定の知識が必要なので、合格できれば運用管理のプロセスを効率化するスキルを証明できます。
大規模で複雑なアプリケーションの設計と展開に関する高度なスキルが問われる、AWS資格の中でも最高峰の一つです。エキスパートレベルのスキルを証明でき、高単価案件への参画や、技術リーダーとしてのキャリアパスが開けます。
FAQ:AWSを学ぶ方からよくある質問
Q1. AWSエンジニアに必要な最低限のスキルは何ですか?
A1. クラウドコンピューティングの基礎知識、主要AWSサービス(EC2、S3、RDS、VPC)の理解、IAMやセキュリティグループなどの基本的なセキュリティ設定です。まずはAWS Certified Cloud Practitioner(CLF)の学習範囲をカバーすることをおすすめします。
Q2. AWS初心者でも実務レベルのスキルを習得できますか?学習期間はどれくらい必要ですか?
A2. もちろん習得可能です。基礎レベル(Cloud Practitioner相当)なら1〜2ヶ月(週10時間程度の学習)、実務レベル(Associate相当)なら3〜6ヶ月が目安です。既にインフラやプログラミングの経験がある方は、より短期間で習得できます。重要なのは、学習と実践を並行して進めることです。
Q3. AWSエンジニアの年収はどれくらいですか?
A3. 経験やスキルレベルによって異なりますが、初級レベル(1〜2年経験)で400万〜550万円、中級レベル(3〜5年経験)で550万〜750万円、上級レベル(5年以上、Professional資格保持)で750万〜1,000万円以上が目安です。フリーランスの場合、スキルレベルによっては月単価60万〜100万円以上の案件も期待できます。
Q4. 他のクラウドサービス(Azure、GCP)との違いは何ですか?
A4. AWSは市場シェア最大でサービス数が最も多く、豊富な導入事例と日本語情報があります。Azureは Microsoft製品との親和性が高く、GCPはデータ分析・機械学習分野が強いという特徴があります。日本企業での採用率と求人数を考えると、まずAWSから始めることをおすすめします。
Q5. インフラエンジニア以外でもAWSスキルは必要ですか?
A5. はい、必要性が増しています。アプリケーション開発者はサーバーレスアーキテクチャ(Lambda)やCI/CDの知識が、データエンジニアはデータレイク構築(S3、Glue)や機械学習基盤(SageMaker)の知識が求められます。クラウドファーストの時代において、職種を問わずAWSの基礎知識は重要なスキルとなっています。
Q6. 最新のAWS技術トレンドは何ですか?
A6. 2024年〜2025年の主なトレンドは、生成AI・機械学習の一般化(Amazon Bedrock)、サーバーレスアーキテクチャの進化、コンテナとKubernetesの標準化(EKS)、セキュリティとコンプライアンスの強化、コスト最適化への注目(FinOps)などです。これらのトレンドを追いかけることで、常に市場価値の高いAWSエンジニアでいられます。
まとめ:AWSを学ぶことがエンジニアのキャリアにもたらす意味
AWSの登場により、スタートアップ企業は初期投資を抑えつつスピーディーに市場へ参入し、大企業は柔軟なスケーラビリティでイノベーションを加速させることができるようになりました。
しかし、こうしたAWSのメリットをフル活用するためには、AWSの仕組みと技術を正しく理解したうえで状況に合った最適なサービスを選び、セキュリティやコスト管理を怠らないことが求められます。これはChatGPTをはじめとするAIの利用についても同じことが言えるでしょう。
AWSエンジニアに求められるスキルは多岐にわたりますが、基礎から着実に学習し、実践を重ねることで確実に身につけることができます。講習での学習と実際の構築経験を組み合わせ、AWS認定資格の取得を通じてスキルを可視化していきましょう。
学習の過程で重要なのは、「技術やツールを操るのは人である」という姿勢を忘れないことです。これからAWSを学ぶ方は、この点を意識しながら学習を進めることで、単なるスキル習得にとどまらず、自分のキャリアを主体的に構築できるエンジニアになれるでしょう。
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