【2025年版】フリーランスエンジニアになって後悔する人の特徴とは?独立前に知るべき7つのリスクと対策

【2025年版】フリーランスエンジニアになって後悔する人の特徴とは?独立前に知るべき7つのリスクと対策

Last Updated on 2025年12月18日 by idh-freelanceidh-freelance

フリーランスエンジニアになって後悔している人は、実は少なくありません。「自由な働き方」「高収入」という魅力的なイメージの裏には、会社員時代には気づかなかった厳しい現実が待っています。
この記事では、フリーランスエンジニアになって後悔する理由と、後悔しないための具体的な対策を解説します。独立を検討中の方は、ぜひ最後までお読みください。

フリーランスエンジニアになって後悔する7つの理由

赤いノートパソコンを持ち、悩ましい表情を浮かべるフリーランスエンジニアの女性。

実際にフリーランスエンジニアとして独立した人が後悔する主な理由を7つご紹介します。

1. 収入と雇用が不安定で将来が見えない

フリーランスは会社員のように毎月決まった給与が振り込まれるわけではありません。
「案件が途切れれば収入ゼロ」「契約はいつ終了するかわからない」「病気やケガで働けなくなれば即収入停止」といった不安定さがあります。特に納品物に対して報酬が発生する業務委託契約の請負では、何らかの理由で仕事に穴が開いた場合、その月の収入がゼロになるリスクも……。
毎月給与が振り込まれる安心感を失って初めて、会社員時代の経済的安定性のありがたみを実感するエンジニアは多いです。独立後、この経済的不安に耐えられず、再び就職活動を始めるフリーランスエンジニアも少なくありません。

2. スキル不足で高単価案件に参画できない

独立後に初めて自分の実力不足に気づくエンジニアも少なくありません。実は会社員時代は、上司や同僚エンジニアのフォローがあったからこそプロジェクトを完遂できていたという現実に直面するのです。
フリーランスになって自身の本当の実力が試されたときに、携われるプロジェクトの範囲が限られ、高単価案件に対応することが難しくなることもあります。
こうした状況に直面して、「もう少し会社で修行してから独立すべきだった」と後悔する声は非常に多いです。実際、スキル不足のまま独立すると、想定していた収入に届かず生活が苦しくなるケースもあります。

3. 営業活動が想像以上に大変

案件獲得のための営業活動は、技術畑のエンジニアにとって大きな負担となります。
「自己アピールが上手くできない」「人脈がない」「個人というだけで断られ続ける」など、様々な壁に直面して難航してしまうケースが多いです。安定して仕事を得られるまで営業活動を続けなければなりませんが、営業に時間を取られて本来のスキルアップの時間が削られてしまうというジレンマも……。
このような状況が続いて案件を獲得できないフリーランスは多く、技術力は高いにもかかわらず営業力不足で心が折れてしまうエンジニアも少なくありません。

4. 福利厚生がなく、すべて自己負担

独立後に、会社員時代の福利厚生の充実度を実感する人は多いです。例えば、以下のような制度はすべてなくなります。
有給休暇、社会保険の会社負担、住宅手当・家族手当、退職金制度、研修・セミナー費用の会社負担、健康診断の会社負担など、会社員なら当然受けられるサポートがフリーランスには一切ありません。特に有給休暇の喪失は大きいです。会社員の場合は、有給休暇を使えば仕事を休んでも賃金が支払われますが、フリーランスの場合は働かない=収入ゼロです。
このように、フリーランスは健康、税金、育児などあらゆる面で福利厚生によるサポートがなくなり、すべて自己負担・自己責任となります。会社員時代はあまり意識することがなかった福利厚生ですが、独立してその恩恵を失うと、今までいかに恵まれていたかを痛感することになります。

5. 社会的信用が低く、審査に通らない

日本では毎月給与がある会社員の方が社会的信用度が高く評価されます。
フリーランスは、クレジットカードや賃貸物件の審査、住宅ローン、カーローンなどが通りにくく、家族から「不安定」と心配されることも少なくありません。
実際、独立後に様々な審査に落ちて、「家を借りられない」「ローンが組めない」という現実に直面し、「会社員のうちに済ませておけばよかった」と後悔する声は非常に多いです。

6. ワークライフバランスが崩れやすい

独立後、会社員時代より長時間労働になってしまうケースがよくあります。その要因として、収入を増やしたいがために仕事を詰め込みすぎる、クライアントからの急な要求に対応するために長時間労働になる、といったことが挙げられます。
フリーランスは仕事とプライベートの境界が曖昧になりやすく、自己管理能力がなければ効率的な時間の使い方ができず、結果的に働き過ぎてしまいます。フリーランスは自由な働き方が可能ですが、むしろ会社員以上に自分を律する必要があるのです。
こうした自己管理ができないと、体調を崩すほど働いてしまい、結局案件を失って収入がゼロになる本末転倒なケースに陥りかねません。健康管理もフリーランスの重要な仕事の一つと考えましょう。

7. 成長機会とキャリアパスが限定される

フリーランスエンジニアは自分でプロジェクトを選ぶことができる一方、新しい技術や知識を学ぶ機会が限られてしまいがちです。
企業に所属しているエンジニアは研修やセミナーに参加することで新しい技術や知識を学ぶ機会が多く、会社都合で否応なしに新しいことを学ばなければならないこともあります。しかしフリーランスは、自分の技術や仕事の質に対するフィードバックを受け取る機会も会社員ほど多くありません。
また、会社員時代にプロジェクトやチームのマネージメントを経験せずフリーランスになってしまうと、高単価であるPMやITコンサルタントなどのマネージメント経験・スキルが要求される仕事に参画できにくくなります。同じスキルセットの案件ばかりを受注し続けた結果、成長が止まってしまうというリスクもあります。
関連記事: フリーランスエンジニアとSESエンジニア、どちらがいい?

後悔しないための5つの対策

木製のデスクに置かれたノートパソコンと、開いたノート、ペン。背景には観葉植物がある。

フリーランスエンジニアとして成功し、後悔しないための具体的な対策をご紹介します。

対策1:独立前に最低1年分の生活費を貯金する

経済的な余裕は精神的な余裕につながります。
フリーランス1年目の収入実態について、フリーランス名鑑が2021年に実施した調査によると、82%が年収200万円以下という結果が出ています。独立直後から大きく稼げる人は非常に少ないのが現実です。
案件が獲得できない期間があっても焦らずに活動できるよう、最低でも1年間は収入がなくても生活できる貯金を準備してから独立しましょう。経済的な余裕があれば、落ち着いて案件を選ぶことができ、不利な条件での契約を避けることもできます。

対策2:独立前にコネクションと副業実績を作る

独立後すぐに案件を獲得できるかどうかは、独立前の準備次第です。エンジニアコミュニティに参加して人脈を広げたり、副業で取引先を開拓しておくことで、独立後も継続できる案件を確保できます。また、SNSやブログで技術的な発信を続けることで、認知度を高めておくことも重要です。
独立前から副業で実績を積んでおけば、「フリーランスとして通用するか」を確認できるだけでなく、独立後もスムーズに案件を獲得できる可能性が高まります。会社員という安定した立場のうちに、フリーランスとしての基盤を作っておくことをおすすめします。

対策3:フリーランスエージェントに登録する

フリーランスエージェントを活用すれば、営業・単価交渉を代行してくれるだけでなく、案件の相場を知ることもできます。継続的に案件を紹介してもらえるため、営業に時間を取られずスキルアップに集中できるのも大きなメリットです。契約トラブルのサポートを受けられたり、中には就職保証付きのエージェントもあります。
独立前から登録しておき、どのような案件があるのか、単価の相場はどれくらいかを把握しておくことで、独立後の見通しが立てやすくなります。エージェントとの面談を通じて、自分の市場価値を客観的に知ることもできるでしょう。

対策4:常に技術をアップデートする

IT技術は日々進化しており、現状維持は衰退を意味します。目標年収に達したとしても慢心せず、新しいプログラミング言語やフレームワークを習得し続けることが重要です。
過去には、Flash技術者の需要がHTML5の普及で激減したという例があります。このように、IT業界では技術の変化が急速に起こるため、常に学び続ける姿勢がなければ市場価値を維持できません。
こうした変化に対応するためには、継続的な学習情報発信が重要です。技術ブログやGitHubで学習内容をアウトプットすれば、知識の定着と認知度向上の両方が期待できます。オンライン学習サービスの積極的な活用もおすすめです。
今後も需要がある技術を見極めながら、継続的にスキルをアップデートしていきましょう。

対策5:生活習慣を整え、自己管理能力を高める

フリーランスは体が資本です。規則正しい生活リズムを維持し、定期的な運動習慣を持つことで、常に良いパフォーマンスを発揮できる状態を保ちましょう。会社員のように定期健康診断が用意されているわけではないので、自主的に健康診断を受けることも欠かせません。また、案件のスケジュールを適切に管理し、無理のない働き方を心がけることも重要です。
会社という枠組みから離れた途端に不摂生な生活になり、体調不良で案件から離脱するフリーランスも少なくありません。独立前から生活習慣を整え、自律的に生活できる力を身につけておくことが大切です。

フリーランスに向いていない人チェックリスト

以下のチェックリストで、あなたのフリーランス適性を確認してみましょう。
当てはまる数が多いほど、フリーランスへの準備が必要です。







フリーランスエンジニアには、技術力だけでなく、営業力、自己管理能力、コミュニケーション能力など、ビジネスパーソンとしての総合的な実力が求められます。
複数当てはまった方は、独立を急がず、まずは副業から始めて適性を確認することをおすすめします。会社員という安定した立場を保ちながら、改善できる部分は改善し、実践経験を積んでいきましょう。

結婚前や40代以降の独立は要注意

白いテーブルの上で、手を重ね合わせる男女。

フリーランスへの独立は、年齢やライフステージによってリスクが大きく変わります。特に以下の状況にある方は、慎重に検討する必要があります。

結婚生活とフリーランスの両立は想像以上に厳しい

経済的に不安定なフリーランス生活は、家庭生活に大きなストレスをもたらします。
結婚前後にフリーランスとして独立することは、想像以上にリスクが高いです。配偶者や家族が収入の不安定さに不安を感じ、住宅ローン審査が通らず理想の家を諦めることになったり、子育て・教育費の計画が立てにくくなるなど、具体的な問題が次々と発生します。
将来への不安が夫婦関係に影響を与えるケースも少なくありません。結婚生活には何かとお金がかかり、子供が生まれれば出費はさらに増えます。収入が不安定な中で、精神的な余裕を持つことは難しいでしょう。
結婚を控えている場合は、パートナーとしっかり話し合い、十分な理解を得てから独立を検討することをおすすめします。

40代・50代は再就職リスクも考慮すべき

40代・50代での独立は、これまでのキャリアによって成否が大きく分かれます。
PM経験、アーキテクチャ設計、大規模開発の経験、業務ドメイン知識など、若手にはない付加価値を持つエンジニアであれば、40代以降でも高単価案件を獲得できる可能性は十分にあります。むしろ、年齢と経験が信頼につながるケースも多いでしょう。
しかし、これらの強みが不十分な場合、年齢がマイナスに働く可能性があります。コーディング中心の案件では若手との競争になりやすく、体力面でも不利になることがあります。
また、40代以降で最も注意すべきは再就職の難しさです。独立が上手くいかなかった場合でも、会社員への復帰は極めて困難になります。年齢を重ねるほど転職市場は厳しくなり、フリーランス歴が長いほど企業側が慎重になる傾向があります。十分な貯蓄と確かな実績がない状態での独立は、リスクが高いと言えるでしょう。

FAQ:フリーランスエンジニアに関するよくある質問

Q1. フリーランスで失敗しないために最低限必要なスキルは?

A1. 技術面では、提案から開発、テストまで一貫した開発プロセスの経験があると市場価値が高くなります。加えて、技術スキル以外にも、営業・提案スキル、コミュニケーションスキル、自己管理能力、税務・法律の基礎知識が必須です。 営業・提案スキルは案件獲得のために欠かせませんし、クライアントとの良好な関係を築くためにはコミュニケーション能力が重要になります。また、スケジュール管理や健康管理、金銭管理といった自己管理能力がなければ、安定したフリーランス生活は送れません。確定申告や契約書の理解など、税務・法律の基礎知識も必要です。 フリーランスには、技術力とビジネススキルの両方が求められるのです。

Q2. 独立のタイミングはいつが良いですか?

A2.提案~開発~テストまで一貫した経験がある、最低1年分の生活費の貯金がある、副業で実績・人脈を作っている、フリーランスとしての適性を確認済み、という条件を満たしてから独立することをおすすめします。 これらの条件が整っていない状態で独立すると、スキル不足や資金不足で苦労する可能性が高くなります。「会社が嫌だから」「フリーランスが流行っているから」といった理由での衝動的な独立は避けましょう。準備が整っていない状態での独立は、後悔につながりやすくなります。

Q3. 副業から始めるべきですか?それとも一気に独立すべきですか?

A3.まずは副業から始めることを強くおすすめします。 副業から始めれば、会社員という安定した収入を保ちながら、フリーランスとしての適性を確認できます。実績と人脈を作ってから独立できるため、独立後すぐに案件を獲得しやすくなりますし、営業活動、クライアントとのやり取り、確定申告などを実際に経験することで、独立後の生活をイメージしやすくなります。 リスクを最小限に抑えながら独立の準備ができるのが副業の大きなメリットです。

Q4. フリーランスエージェントは使うべきですか?

A4. はい。特に独立初期は、エージェントの活用をおすすめします。 エージェントを利用すれば、営業活動の負担が大幅に軽減され、単価交渉も代行してくれます。営業が苦手な方や人脈が少ない方には特に有効です。また、案件の相場を知ることができるため、自分の市場価値を把握しやすくなりますし、契約トラブルが発生した際もサポートを受けられるので安心です。 ただし、エージェント経由の案件はマージンが発生するため、直接契約より単価が低くなる場合があります。独立後、より強固な実績と人脈ができてきたら、直接契約の案件も並行して獲得していくと良いでしょう。

Q5. 会社員に戻りたくなったら再就職は可能ですか?

A5. 年齢と期間によります。 若い年代でフリーランス歴が短ければ比較的再就職しやすいですが、年齢を重ね、フリーランス歴が長くなるほど転職市場は厳しくなります。企業側もフリーランス経験者の採用に慎重になる傾向があり、特に40代以降の再就職は非常に困難です。 「フリーランスをやめたくても戻れない」というリスクを理解したうえで独立を検討しましょう。万が一に備えて、就職保証付きのフリーランスエージェントを利用するのも一つの選択肢です。

まとめ:フリーランスエンジニアになって後悔しないために

フリーランスエンジニアになって後悔する人は確かに多いですが、適切な準備と対策を行えば、自由で充実したフリーランス生活を送ることは十分可能です。

経済的な準備を万全に。

最低1年分の生活費を貯金してから独立しましょう。フリーランス1年目の82%が年収200万円以下というデータもあり、独立直後から大きく稼げる人は非常に少ないのが現実です。経済的な余裕は精神的な余裕につながります。

技術力だけでは成功できません。

営業力、自己管理能力、コミュニケーションスキルなど、ビジネスパーソンとしての総合的な実力が求められます。提案から開発、テストまで一貫した経験を積み、幅広いスキルセットを持つことが重要です。

独立前から人脈とコネクションを作りましょう。

エンジニアコミュニティに参加したり、副業で取引先を開拓しておくことで、独立後もスムーズに案件を獲得できます。会社員という安定した立場のうちに、フリーランスとしての土台を築いておくことが成功の鍵です。

まずは副業から始めることをおすすめします。

会社員としての収入を保ちながら、フリーランスとしての適性を確認できます。「自分はフリーランスに向いているか?」「本当に独立すべきか?」をリスクなく判断できるのが副業の大きなメリットです。

フリーランスエージェントを活用しましょう。

営業が苦手でも、エージェントが案件紹介や単価交渉を代行してくれます。独立前から登録しておき、案件の相場感を掴んでおくことで、独立後の見通しが立てやすくなります。

「自由で快適そう」というイメージだけで独立すると、後悔する可能性が高いです。

年齢や家庭状況、スキルレベル、経済状況など、様々な要素を総合的に判断する必要があります。チェックリストで自分の適性を確認し、不安があるなら焦らず、慎重に検討しましょう。

独立は人生の大きな決断です。しっかりと準備を整え、納得のいく形でフリーランスエンジニアとしての一歩を踏み出してください。

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